つんく♂の書く女の子と、秋元康の書く女の子
つんく♂の世界の女の子は、「ウブそうに見えて結構攻めてる」像が度々出てくる。
これはやすす(秋元康)先生とは対照的で、やすすは「デートもしたことないような、ウブな女の子」を好む。
※今回の話からはそれるけど、「雨の動物園」や「そばかすのキス」という曲、初恋や田舎の女の子のはじめての恋を彷彿させる素晴らしい曲だと思う。
つんくの話に戻るけど、最近まで彼の世界観で一番好きな曲はモベキマスの「ブスにならない哲学」だった。
引きこもりがちに見えて
ちゃんとしてんだよ
恋愛ベタで損したこともないけれど
嘘じゃないのよ
いちいち言わないだけだよ
ちゃんと経験してます、でもいちいち言うのは無粋だよね?というメッセージを当時かなりイケイケだったメンバー(田中れいな、鈴木愛理、夏焼雅、菅谷りさ子)が歌って踊るわけですよ。
それを見て聞いた時、つんく♂の美学を背負う美女達が精神レベルで美しく見えたわけです。
外見はもちろんアイドルとしての彼女たちが好きだったんだろうけど、つんく♂の美学にしびれたというのもあるんだろうな。と今は思います。
Juice=Juiceの「私が言う前に抱きしめなきゃね」もそんな感じ。
黒髪だからって
真面目な子とか
安心してたら
誰かに取られるぞ
言い方は悪いけど、世にいう「清楚ビッチ」をにおわせる歌詞を中学生そこそこの女の子に歌わせるのがつんく♂流なのか…と衝撃を受けたものです。
昔はやすすの書く「あの人のことが好きだけど自信がないなあ」というロマンチックな歌詞を歌う、スキル不安定で目を見張る美女もいないけど愛嬌のあるアイドルが好きだった。
けど、ハロプロに出会ってから「なんで私のこと好きにならないの?こんないい女なのに?こっち見て!オーイエーッカモンヌッ」っていう歌詞を歌う顔もスキルもあるアイドルがクセになってしまって離れられません。
やすすはゆっくりゆっくり距離を縮める恋愛応援歌だとしたら、つんく♂はパーソナルスペースガン無視の人生応援歌だと思うのです。